2005年06月18日

京都・微妙にひねくれた東大路通りと京大生(「太陽の塔」森見 登美彦)

京都と聞いて神社仏閣、祇園を思い浮かべてしまう方には、京都のイメージを一新する一冊となるのが、「太陽の塔」
2003年のファンタジーノベル大賞を受賞し、賞の選考委員である小谷真理に「一番強烈で、一番笑いこけた作品」と言わしめた一冊です。
 百万弁のパチンコ屋、商店街に光る寂しげなクリスマスの電飾、ヤンキーが襲い掛かる深夜の京大構内、迷路のような元田中、そして微妙にひねくれた東大路通り。飾り気のない素の京都がここにあります。
 また、「太陽の塔」では京大生、特に通称「イカ京」と呼ばれる、とっても「濃い」変人たちの生態が実にみごとに描き出しています。自転車をめぐる悲喜劇があったり、ばかばかしい書簡のやりとりがあったり、宇治十張を読みこなしちゃったり、ヤンキーに追い回されたり。京大生の作者だからこそ描ける、素の京大生の姿がここにあります。
posted by 北 at 22:32| Comment(51) | TrackBack(8) | 物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月13日

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posted by 北 at 19:47| Comment(0) | TrackBack(0) | リンク | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

憲法のこと分かってますか(佐藤幸治「憲法」)

 「憲法の根本が9条です」「義務が大切です」「環境権が必要不可欠だから導入しよう」
 これらの言葉は、いずれも間違いです。

 憲法改正論議がさかんに行われているのに、改正対象である憲法についての理解があまりに幼稚な人が多すぎます。国会議員でさえ、間違った理解のまま国会で演説をしてしまっています。(そのときは、ちょうど初宿正典京都大教授(http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4792303486/susougakunoga-22/250-1210776-5092203?creative=1615&camp=243&link_code=as1http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4792370574/susougakunoga-22/250-1210776-5092203?creative=1615&camp=243&link_code=as1)がその議員を切って捨てましたが)。

もし、憲法のことをしっかり理解したいのならば、佐藤幸治(京都大名誉教授)著「憲法」http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4417009120/susougakunoga-22/250-1210776-5092203?creative=1615&camp=243&link_code=as1を一読してみてください。憲法学界の最高峰に立つ彼は憲法について詳細な検討を加えています。その特徴は「個人の尊厳」を重視し、解釈における歴史的経緯を捨象してすっきりとした記述です。

 そんな彼ですら、9条については最後の方で軽くしか論じていません。義務に至っては二ページしか割いていません。憲法のメインはあくまでも人権と統治なのです。その点については他の学者も同じです。環境権については議論が煮詰まっていないとして、消極的な記述が見られます。
 憲法についての正確な理解をものにしたい方は是非とも一読してみてください。
 
 ちなみに著者の佐藤幸治・名誉教授は今でこそ学者として大活躍しています(例えば 皇室典範に関する有識者会議の委員、国家公務員T種(いわゆるキャリア組)試験の試験委員)が、なんと脱サラ経験者です。大学を出て一旦、某都市銀行(現・三井住友銀行)に勤務していた経験のある方です。学者として異質な経歴を有する彼が明晰な頭脳を遺憾なく発揮しています。
posted by 北 at 19:34| Comment(0) | TrackBack(1) | 法律書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年06月12日

ニートだったアラジン(千一夜物語(アラビアン・ナイト))

アラジンと聞いて、魔法のランプは簡単に思い浮かぶが、彼の素性はなかなか思い浮かばない。
「完訳 千一夜物語<9>」(http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4003278097/susougakunoga-22/250-1210776-5092203?creative=1615&camp=243&link_code=as1)の「アラジンと魔法のランプの物語」では「ぐにゃぐにゃ男」と評されている。読んでみとる分かるが、彼は現代で言う「プー太郎」ないし「ニート」として語られているのである。そんな彼が魔法のランプをきっかけに大きく変化していく。その姿は一見の価値あり。
 意外にこの話の結末もなかなか思い浮かばないが、ひねりの効いた結末になっている。

 「アラジンと魔法のランプの物語」だけでなく、「アリ・ババと四十人の盗賊の物語」などの有名な話から、イスラム圏とキリスト教圏との対立を描いた話などあまり知られていない名作まで、「完訳 千一夜物語(全13巻)」(http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/redirect?link_code=ur2&camp=247&tag=susougakunoga-22&creative=1211&path=external-search%3Fsearch-type=ss%26keyword=%25E5%25AE%258C%25E8%25A8%25B3%2520%25E5%258D%2583%25E4%25B8%2580%25E5%25A4%259C%25E7%2589%25A9%25E8%25AA%259E%26index=blended )で存分に楽しむことができる。しかも千一夜、つまり約三年弱もの間にわたって。

ちなみにこのシリーズの原典はアラビア語圏で生まれ育ったフランス人が原典を忠実に翻訳したフランス語版である。そしてそのフランス語版を翻訳した日本語版が昭和初期から昭和30年頃にかけて一度出版されている(旧版)。(旧字体だった)旧版と比べると、「完訳 千一夜物語(全13巻)」は格段に読みやすくなっている。
posted by 北 at 18:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 物語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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